DirectX Versions
January 2024
DirectXバージョンによる描画の違い
Contents
はじめに
退行(fallback)マテリアル作成の参考にするためにDirectXの各バージョンの能力を説明するドキュメントです。DirectXのそれぞれの見出しに、1つ前のバージョンでは使用できなかった機能をあげていきます。 低品質のDirectXレベルをより新しいグラフィックカードでテストするには、コンソール変数mat_dxlevelを使ってください。これを60、70、80、81、90にすることで対応したDirectXレベルに設定しますが、グラフィックハードウェアの能力を超えたレベルは実行ができない可能性があります。
DirectXの能力
DirectX 6
DirectX 6クラスのグラフィックカードにはNvidia TNT2やMatrox G400などがあります。
DirectX 7
DirectX 7クラスのグラフィックカードにはNvidia GeForce 256、2、2MX、4MXカードやATI Radeon 7xxxシリーズなどがあります。
- 丸い影(Blob shadow)
- ディスプレイスメントマップテクスチャブレンディング
DirectX 8.0
DirectX 8クラスのグラフィックカードにはNvidia GeForce4 Tiと大部分のGeForce FX 5x00シリーズなどがあります(技術的にはDirectX 9カードなのですが、後者にはDX9レンダリングパスでの大きなパフォーマンス問題があります)
- du/dvマップを使った屈折表現(Refraction)
- 動的な影
- 法線マップを使用したワールドブラシへの方向つきライティング
- キューブマップを使ったスペキュラ効果
- キューブマップを使った水
- 低品質の反射する水(慎重に使用)
DirectX 8.1
DirectX 8.1クラスのグラフィックカードにはNvidia GeForce FX 5800と5900、そしてATI RADEON 8500/9100、9000/9200カードなどがあります。
- 動的な影のソフトエッジ
DirectX 9
DirectX 9クラスのグラフィックカードにはNvidia GeForce 6600、6800シリーズ、そしてATI RADEON 9500/9600、9700/9800、X300/X600、X800カードなどがあります。
- バンプマップを使った屈折表現
- 高品質の反射する水(頻繁に使用)
- 動的な影のエッジがよりソフトに
- モデルでの法線マップライティング
- 品質が向上したスペキュラ効果
スクリーンショットサンプル
運河
ディスプレイスメントマップテクスチャブレンディング、方向ライトマップ、キューブマップ、水の反射のデモンストレーションになっています
DirectX 6.0 | |
DirectX 7.0 | |
DirectX 8.0 | |
DirectX 8.1 | |
DirectX 9.0 |
ドロップシップ
影の品質がレンダリングレベルによって、無しから、ソフト、そして動的な影になることを示しています。
DirectX 6.0 | |
DirectX 7.0 | |
DirectX 8.0 | |
DirectX 8.1 | |
DirectX 9.0 |
排水管
方向ライトマップとキューブマップによるスペキュラ効果を示しています。
DirectX 6.0 | |
DirectX 7.0 | |
DirectX 8.0 | |
DirectX 8.1 | |
DirectX 9.0 |
ゾンビ
モデルの法線マップの使用を示します。最後のスクリーンショットには、完全な法線マップライティングが示されています。
DirectX 6.0 | |
DirectX 7.0 | |
DirectX 8.0 | |
DirectX 8.1 | |
DirectX 9.0 |
参照
- 3D Performance with Half-Life 2 - 様々なグラフィックハードウェアのHalf-Life 2実行における比較